REPORT

ツアー・オブ・ノルウェー(窪木一茂レポート)

KUBOKI2

窪木一茂のレースレポート

●ツアー・オブ・ノルウェー

開催日:5月18日〜22日
開催国:ノルウェー
カテゴリー:UCIヨーロッパツアー2.HC

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●第5ステージ  Drøbak – Sarpsborg

距離:163km
順位:DNF

ダニエーレ・コッリで勝負。他の選手は逃げに乗れたら乗る、乗れなかったらエースのサポートという指示だった。

5日目となり、疲労も溜まってきていて、落車も影響し身体の調子はあまり良くなかった。今日はあいにく雨でのスタートとなった。気温は10℃前後か。今日も寒かった。

ミーティング時に、スタート直後の8.5km地点の登りで逃げグループが決まりやすいと話が出ていたので、最終日ということもあり、余っている力を出し切って、できれば逃げに乗って最終日を終えたいと思った。それに”ただ完走してもあまり意味はない”ので、なにか挑戦したいと思っていた。

思いどおり、最初の登りが始まるまでアタック合戦に参加。約15分くらいフォロー、アタックを繰り返していた。トラックレースのイメージで考えたら良い練習になったと思う。しかし、逃げグループができないまま、約1km、6%の最初の山岳に突入。なんとなく、やばいなと感じで登りを走る。

約6%だけど勾配がとても急に感じた。頑張って付いていくが、結局逃げグループができていない状態だったので、登りの集団のペースが速く、僕はここで付いていくことができず、集団から千切れてしまった。

その後は千切れた3人で集団復帰を目指すも、集団のスピードが速く、どんどん後続のチームカーにも抜かされてしまい、3人で数十キロを先頭交代して走ったが、向かい風でもありタイム差が開く一方だった。力を出し切り、そして途中リタイアになった。

ノルウェーでの自転車レースの人気はとても高く、またこの日は日曜日ということもあり、沿道には観戦者が絶えず立っていて、子供から大人まで、ノルウェー語で”頑張れ”と大きな声援をあげて応援していた。雨なのに、本当にたくさんの人たちが応援していた。途中でレースを降りることが、とても残念に思えた。

”ただ完走してもあまり意味はない”ということの意味を日本で走っていてはよく理解できなかったが、今年ヨーロッパのレースを走らせていただき、今では理解できるようになった。

レポートという形で気持ちをすべて表現したいが、僕には少し難しい。しかし今までどおり自分なりの練習の記録と日誌を書いているので、レースで感じたことも踏まえて、いろいろと今後に繋げられる材料を整理整頓し、これからのロードレースシーンで生かしていきたい。

次のレースは、ツアー・オブ・ジャパン。久しぶりに日本のロードレースを走れることがとても楽しみです。応援よろしくお願いします。

 

●第4ステージ  Rjukan – Geilo

距離:174km
順位:103位

第2ステージの落車でコンディショニングを落としてしまい、そして第3ステージは4時間寒さに耐えながらのレースだったので、今日の体調は心配でした。逃げに乗れたら乗る、できたら最後の場面でスプリントに向けてのアシストという指示でした。今日は誰かが逃げに乗ることが絶対でした。

3.5kmのパレード後レースがスタートし、デネグリが仕掛ける。そのカウンターで小石がアタックしいいメンバーでの逃げができた。

「7名の逃げだ」と福島コーチが無線ですぐに情報を与えてくれて、7人は多いのではないかと思っていると、リーダーチームのノルウェーナショナルチームが集団の活性化を行い、逃げを埋めようとしていた。それらのアタックにはコッリと自分でフォローし、アタックを潰していました。しばらくしてアタック合戦も落ち着き、逃げ集団ができた。

その後は、向かい風の中レースが進んでいったが、そんなに遅くないスピードだった。距離が120kmを過ぎたあたりで雨が降りだしてきた。体感的にはけっこう寒かった。

周回に入る前に各チーム良い場所で、狭くなるであろうコースに突入するため場所取りが激しくなる。すると、前方左側に犬が見えた。やばい、と思ったが、その犬はリードが繋がれていなくてコースに出てきた。案の定選手とぶつかり、幸い大きな集団落車にはならなかったが、僕も避けきれず、完全に止まってしまう。

その時集団が分かれてしまい、周回コースへと突入した。数人で必死に追ったが追いつけそうで追いつけない距離だった。後ろからニーバリが上がってきた。彼も足止めを食らったのだと思う。アップダウンが続く中で、この追走集団からも千切れそうになっていた。

彼にトップ集団へ復帰してもらいたくて、下りのスピードを生かして登りの入り口で彼を全開でプッシュして前へ送った。その後、完全にメイン集団と離れるかと思っていたのだが、見える位置に集団がまだ走っていたのであきらめずに追いかけたが、結果的に追いつけず、この日もグルペットでゴール。レース終盤は雨に打たれて、とても寒かった。気温も10度以下だったと思う。

最終ステージも予想では雨なので、防寒対策を行い準備万端でレースに挑み、良い感触でヨーロッパのレースを締めくくりたいと思う。

 

●第1ステージ  Drammen – Langesund

距離:173.4km
順位:30位

最後のスプリントに向けてコッリをゴール前までに良いポジションへと連れていく仕事を指示された。もしくは逃げに乗れたら乗ること。

天候は晴れ。北欧はまだ肌寒さが残っている。ほとんどの選手がアームカバーを着けて走っていた。

7kmのニュートラル後、レースがスタートした。中盤に位置して、流れと各選手の動きを見ていた。ミーティングでは、50km地点あたりまでは向かい風が続くし、アマチュア選手がアタックを繰り替えすであろうから逃げが決まりにくいだろうと、3年前にこのレースを走ったコッリがアドバイスしていた。

少しづつ前に上がって行ったが、コーナーで詰まり失速し後ろに後退してしまう。なんとか前に上がろうとしたがうまくいかず、町を出たあたりで5人の逃げができていた。先頭ではお決まりの横一列になって“もうこれ以上は選手は逃がさない”と暗黙のルールによって逃げが決まった。

右端から草むらを走ってアタックしようか迷ったが、あきらめて集団待機に決めた。それ以降はチームメイトのそばで走り、向かい風の中レースが進行していった。他のチームを見ると平坦に強そうな大柄な選手が多かった。そのためか、前回のトルコよりも位置取りがしにくく感じた。6人の出走ということもあるかもしれないが。

中盤から後半にかけて補給をしっかり食べながら、ゴールへ向けて準備していった。25km、20kmの看板が見えて集団のペースが速くなり、残り10kmを切ってからアップダウンが思っていたよりきつくて、千切れそうになるが、1分から3分くらいまでの登りは付いていく自信があったので、なんとか乗り越えることができゴールへと向かった。

デネグリとコッリの前で走り、コッリを良い場所で走らせることを意識して走った。ラスト1kmを切る前でコッリから離れて流してゴールし、初日を終えた。

ゴール後、ピストに似てるだろ? とコッリと話をした。たしかにラスト数km付近からの集団での走りは他の選手とかなり接近しているので、トラックレースのレース系種目にかなり似ていると思う。たくさんレースを経験してトラックレースでも役立てるように繋げていきたい。それに、まだまだアシストの勉強が足りていないので、経験豊富なチームメイトからどんどん技術を吸収していきたい。

自分の脚の調子は良いと感じている。明日のステージからは途中に厳しい登りが現れてくる。まずはチームから与えられた役目を全うして、メリハリつけてレースを走っていきたい。